眼形成手術手技 動画説明【眼窩脂肪脱摘出術】

結膜下眼窩脂肪脱

手術適応

明らかな脂肪脱で、患者の希望があれば適応となる。
摘出を試みるとどこまでも眼窩脂肪が出てきて、最終的には眼球陥凹になるといったことはまずありえない。
長年放置すると外直筋付着部と癒着し、摘出が少し困難になる。

手術のポイント

結膜は円周方向に、テノン嚢は放射状に切開する。
結膜は跡が目立たないためであり、テノン嚢はヘルニア門付近の展開がしやすいからである。

テノン嚢の展開には6-0シルク糸を通糸する。筆者はほとんどの手術でこのような牽引糸を使わず釣り針鉤で済ませるが、この手術だけは牽引糸をお勧めする。
通糸する部分はできるだけ脂肪織の深部に近いテノン嚢組織をつまみ通糸する。これによって深部のヘルニア門が露出されるのである。


脂肪を多めに引っ張り出し、根元をモスキートーでクランプして、切除してから止血する。実際は、焼灼してから切除したほうが脂肪の中の血管を確実に止血することができるため、モスキートーによる把持力に自信がない場合はそのようにお勧めしたい。止血が不完全だと、切りっぱなしの血管が眼窩内に引き込まれるため、思わぬ出血の原因になる。眼窩に引き込まれた血管はコントロール不能である。
筆者の場合、切除後に焼灼するのは、先に焼灼すると脂肪が萎縮して摘出した量が少なく見えるから、また焼灼している間に切除予定の脂肪を牽引してくれている助手がいなかったから、という理由である。切除予定の脂肪を牽引しておかないと、焼灼により著明に収縮し、切除できなくなることがある。

脂肪周辺のヘルニア門組織を縫合する。これは組織が引き伸ばされて存在するため、見つけるのが困難である。このヘルニア門を見つけるために、これまでテノン嚢を深くまで展開し、脂肪を引き出して操作してきたのです。
写真でいうと、はんこの取っ手の周囲にある手の水かき(?)にあたる組織を見つけて縫うのである。

ヘルニア門を縫合する糸は、撚り糸ならなんでも対応できる。細い吸収糸を使っている。

脂肪は痛みを感じる組織であるため、患者の様子次第では脂肪の中に麻酔を何度打ち込んでもよい。
脂肪が麻酔を含めば容量が増えるため摘出が容易になり、なおかつ切除した脂肪を患者に見せるときに、量が多いほうが驚きも大きい。

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