眼瞼下垂について

【眼瞼下垂】

眼瞼下垂手術は治療であり美容整形ではありません
保険で手術できます

上の眼瞼が下がってしまう病気です。老人性、先天性があります。

症状の概要

  • 眼瞼を持ち上げる筋肉である眼瞼挙筋がうまく働かない状態です。
  • 眼が疲れる、重いといった症状があります。
  • 眼瞼が下がっていると認識して病院に来る人は少なく、多くの人が疲れ眼で来院します。
  • 顔つきが老けて見えます。
  • 正面を見たときに上の瞼が瞳孔にかかっていたら、眼瞼下垂と診断されます。

【老人性眼瞼下垂】

老人性眼瞼下垂です。
正面を見て写真を撮った際に、フラッシュの反射が黒目にはいらなければ眼瞼下垂の可能性が高いです。

【眼瞼挙筋縫着術】

術前
術1ヶ月後

症状の概要

  • 両眼で1時間程度 局所麻酔 日帰り手術
  • 眼瞼挙筋がはずれていることが原因となるため、元通り縫い付ける手術を行います。
  • 二重にする予定の部分を2cm程度皮膚切開します。高齢者では切開範囲は広くなります。
  • 基本的には二重まぶたを形成します。目立たない二重まぶたにしたり、作らないで済ませる方法もあります。
  • 抜糸は通常5~7日後に行います。
  • 手術費用は、保険3割負担で22,000円程度です。これに薬代等が別途請求されます。

術後の生活

翌日まで眼帯をつけます。両眼の手術では上半分だけガーゼをあてますので歩いて帰ることができます。翌日から眼帯をはずせます。
ものを見たり瞬きをしたりするのは問題ありません。

詳しくは、「よくある質問」の項をご覧ください。

後遺症等

切開した部分の皮膚にスジ上に痕が残ります。

【偽眼瞼下垂・皮膚弛緩症】

二重まぶたの目
一重まぶたの目

目の上がくぼんで二重がある顔では、皮膚がたるんでも目のきわに被さりにくいものです。まつ毛はよく露出しています。
一方、一重まぶたの腫れぼったい目では皮膚が目のきわにかぶさりやすく、重い感じが出ることがあります。

まぶたが下がっている病態の中には、目のきわが下がっているわけではなく、皮膚がたるんでかぶさっているだけのものが多く含まれます。これは厳密には眼瞼下垂ではなく、偽眼瞼下垂または皮膚弛緩症と呼ばれます。

皮膚を切り取れば治ります。皮膚を目のキワから取ると簡単なのですが、かえって不自然な見かけになることがあります。そこで、眉毛の下から皮膚を切除する方法を多く導入しています。特に眉毛の豊かな男性に似合う手術で、全くわざとらしくない仕上がりで大変効果があります。

【眉毛下皮膚切除術】

デザイン
術直後
抜糸直後

眉毛の下から皮膚を切り取って縫う手術です。

手術の概要

  • 両眼で1時間程度 局所麻酔 日帰り手術
  • 眉毛の下の皮膚を、横幅4-5cm、縦幅10mm程度にわたって切り取ります。
  • 抜糸は通常7-10日後に行います。
  • 手術費用は、保険3割負担で19000円程度です。これに薬代等が別途請求されます。

その他の詳しいことは、「よくある質問」の項をご覧ください。

【先天眼瞼下垂】

筋肉を支配する神経がよく発達しなかったため起こると考えられています。
この神経の機能を取り戻すことは不可能で、動きのあるまぶたを得ることはできないとお考えください。
子供の場合、視機能の発達を妨げないようにするために早めの治療を必要とすることがあります。

手術適応

正面を見ているときに瞳孔が出ているかどうかが重要です。観察方法として、フラッシュ付きのカメラで正面から写真を撮り、フラッシュの反射が瞳孔内に認められるかどうかを見てください。

眼瞼下垂のある小児では、口を開けてよだれを垂らしていることが多いです。それは両眼で見ようとするため顎を上げているからであり、眼に対しては安心な兆候でありましょう。正面視で両眼で見ることをやめてしまった場合、いきなり下垂は強くなることが多いです。こうなったら弱視の予防のため、早めに手術をした方がいいことがあります。

右先天性眼瞼下垂です。フラッシュがぎりぎり入っていますので、見えていると思われます。手術は急ぐ必要はなく、視力を測りながら経過を見ることができます。

治療は、挙筋短縮術という、動いていない筋肉を短くして基本的ポジションを上の方に持って行く手術と、前頭筋釣り上げ術という、眉 毛の上から眼のきわまで釣り上げ材料を埋め込んで、眉毛の力で眼を開けさせるようにするという手術のどちらかになります。

手術のタイミング

人生において手術を考えるタイミングは何度か訪れます。

①3歳まで

生後まもなく認められる高度の先天性下垂は、2ヶ月経過を見ればほとんどの症例で次第に改善されます。3歳になれば視力が測れるようになります。それまでは前述のフラッシュで経過を見て問題なければ経過観察して構いません。

②3歳

3歳の時に視力不良があれば、斜視や眼瞼下垂を含めてあらゆる異常を取り除いてあげるべきと言われています。この年齢での線引きは、3歳まではきちんと検査ができないことと、3歳の時点で異常が見つかれば弱視の治療に間に合うことからでしょう。

③就学前

主に整容面の問題で、社会生活が始まる前に治療を希望することが多いです。左右差が目立つ場合や女児では、この年齢までに治療を済ませる例が多いです。

④就職前

成人すれば自分のモチベーションで、局麻による手術を受けることができます。その場合、開瞼閉瞼を術中に試せるため、大変よい仕上がりとなります。軽度の下垂で幼少時に治療対象とならなかった女子は高校生ごろから手術を希望し始めます。男子は就職の際の証明写真を見て問題を感じ、手術に踏み切る方が多いです。

⑤60代

幼少時からずっと意図的に力を入れてなんとかしていたが、組織の弛緩により耐えられなくなり、60代にしてついに手術に踏み切る方がいます。多くは男性で、機能的問題でもなければ治療の対象としないと考える方です。

【眼瞼挙筋短縮術】

まぶたを持ち上げる筋肉を短縮する手術です。

あまり目一杯持ち上げると、閉じにくくなったり下を見たときに黒目の上に白目が出るようになるため、挙上には限度があります。ただし、本来のまぶたが持ち上げられる方向に開くことになるため自然な仕上がりとなります。二重まぶたは形成できますが、あまり長持ちしない浅いものしかできません。

【前頭筋吊り上げ術】

眉毛の上と目のきわの2箇所に切開を入れ、1cm幅のヒモ状の材料を入れてつなげます。これにより、眉毛をあげれば目が開くようになります。

手術時間は片目30−60分程度です。

  • 小児の場合は全身麻酔で、2泊3日の入院が必要です。
    成人の場合は局所麻酔で、日帰りです。
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