自費診療・薬剤販売
保険診療ができない分野については、やむを得ず自費診療にておこないます。
福祉の精神からはずれないように治療目的のメニューに限りますし格安です。医師の権限でのみ販売できるもの、一般に入手しにくいもの、一般に入手できる有用なものを安価で販売できるもの、のみ扱うポリシーです。
患者さんにもお願いすることが多くあります。まず自費診療ではありますが眼科医からの紹介状を必要とします。そして術後もその眼科に通っていただく必要があります。よくご理解の上おかかりください。
提供する事柄の価格は予告なく変更することがあります。また品切れであることもあります。
局所麻酔の痛みを軽減する工夫
当院では局所麻酔の痛みを軽減させるための工夫をしています。
1)麻酔薬のアルカリ性酸性の調整
局所麻酔薬は酸性のため注射すると刺激があります。そこにアルカリ性の注射液を入れて調整することにより、痛みを大幅に軽減できます。当院ではすべての局所麻酔薬を調整しています。
2)局所麻酔の針
一般的には27ゲージという太さが使われています。これでも十分細いのですが、当院では通常はさらに細い30ゲージを使っています。ご希望があればさらに細い、医療用で入手できるものとしては最も細い34ゲージを使うことができます。
34ゲージ針は高価な針です。しかし混合診療を避けるため費用を請求することができません。そこで、せっかくですので盲導犬協会または子供の教育援助のNPOへのご寄付をお願いいたします。1回200円を受付の募金箱にお願いいたします。
・治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)
「治打撲一方」は日本で創製された漢方薬です。
戦国時代の軍医たちが考え、江戸時代中期に整理された処方です。
読んで字のごとく打撲による痛みや腫れを治すための処方で、比較的即効性が期待できる薬です。
副作用も少なく、特に体調にかかわらず広く用いることができます。
市販で入手が難しいので当院で扱っています。
1日3包3日分 550円 添付文書
・柴苓湯(さいれいとう)
炎症をおさめて腫れを減らす内服です。
治打撲一方と一緒にお使いいただけます。
最初の7日分だけ安価でお分けします。
1日3包7日分 3300円
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
傷跡や皮膚をきれいにする内服です。
柴苓湯と一緒に使えないので、抜糸のあとから使うことをおすすめします。
3ヶ月分までお分けします。その先は少し高価ですがドラッグストアなどでお求めください。
1日3包28日分 4400円
二重まぶた埋没法<自費>
上眼瞼の二重形成手術埋没法を自費でお引き受けします。
・モニター制度やオプションなどはありません。一律77,000円です。
・糸は野田が最も良いと思う7−0や6−0の糸を用います。
・糸は2−3本ずつ通しますが、本数による価格の変化はありません。
・ほどけたときなどの保障はありません。
・片方の場合は44,000円となります。
ただし、条件が多くございますので下記をよくご理解ください。
・眼科医からの紹介状が必要です。
・初回の外来は保険診療となります。
・出来上がりは末広型のみです。平行型はお引き受けしません。
・アイプチでしばらく形が保てる場合は埋没法が可能です。アイプチができない重さは切開法になります。
・重い、見えにくいなどの機能的な症状がある場合は保険適応になることがあります。
・保険適応ですと埋没でも切開でも保険3割負担で5万円弱となります。
クマ取り手術による合併症:下眼瞼内反症に対する毛根切除 <自費>
クマ取り手術のあとで下まぶたが逆さ睫毛になることがあります。
半年経過しても残っている場合で、手術をした美容外科の医師が当院の受診を勧めた場合には治療の対象になることがあります。
・この逆さまつげは治療が難しく、睫毛を失わずに治療をするのは困難です。
・毛根ごと永久脱毛する手術でしたらお引き受けします。
・睫毛のきわを切開し、毛根を切除する手術です。縫合はできない部位です。
・モニター制度やオプションなどはありません。
・横幅5mm以下で10本以下の少量で33,000円、
それ以上の広範囲で55,000円となります。
ただし、条件が多くございますので下記をよくご理解ください。
・クマ取りをした美容外科医からの紹介状が必要です。
・その他の眼合併症の可能性があれば眼科におかかりください。
当院では眼科的検査はおこないません。
・初回の外来は保険診療となります。
・再発したときの保障はありません。
・この目的で受診された方にはオリジナルコスメは販売していません。
ドクターズコスメの販売
当院では、手術による傷をきれいにするためのお手伝いをしています。
温める ビタミンCE摂取 遮光 保湿
はすべての段階での基本となります。
それ以上のケアをしたい場合は、コスメが必要になります。
術後、抜糸から1−3ヶ月の傷のポイントケアは、アットノンとメラノCC美容液の組み合わせでかなりの効果が期待できます。加えてビタミンAや高濃度ビタミンC、傷が落ち着いて色素沈着があればトラネキサム酸を用いるとよいでしょう。
市販のものには濃度に限界がありますが、医師のみが扱えるドクターズコスメなら高濃度のものを扱うことができます。そこで当院での術後半年以内の患者さんのケアを目的とした薬剤をクリニックにて扱うことにいたしました。
資生堂ナビジョンのドクターズコスメのラインナップも、当院でQRコードを読み込んでいただければ、その後ずっとご購入いただけます。
当院では個別の説明はしておりません。説明を希望される方は美容皮膚科におかかりください。また、薬剤に対して刺激を感じたりかぶれたりして、合わないと思われる場合は使用をおやめいただき皮膚科におかかりください。
当院で扱うコスメを通院終了後に希望される場合は、営業日の午前中にご本人が直接おいでください。内服は通院中のみとなります。
【術後の傷を目立たなくする外用薬や化粧品】
下線のあるものは当院で扱っています。値段を他院と比べてください。福祉目的であることを忘れず高すぎる利潤を出さないことを原則としていますので良心的な価格です。
ステロイド
ステロイドホルモン剤には強い抗炎症作用があります。目の周囲にはプレドニン眼軟膏が最も用いられます。術後1ヶ月を経過しても強い炎症がある場合にのみ用います。効果が強い反面、副作用に眼圧上昇、色素沈着、皮膚が薄くなってシワができることがあるため、私は強い炎症にしか用いません。さらに1ヶ月以上の連続使用は慎重にした方がいいでしょう。
プレドニン眼軟膏は保険適応で処方できます。副作用があるので原則として紹介元で処方してもらってください。
トラネキサム酸
トラネキサム酸は炎症を抑えながら美白効果のある、いわば美白の王道の成分です。メラニンの合成をブロックする働きがあります。さらに炎症を抑えるため肝斑、シミだけでなく、ニキビ、皮膚の赤み、くすみに効果があります。
【塗る】
当院ではトラネキサム酸5%クリームとローションを販売しています。
5%とは市販の美白化粧品の約5倍の濃度です。赤ちゃんやお子さんの傷跡にもお使いいただけます。まぶたの術後にはクリームが使いやすいですが、お好みによってローションもお使いいただけます。
長期にお使いになるなら、濃度は少し下がりますが、ナビジョンDR TAホワイトローションnならヒアルロン酸なども配合していて値段もお手頃です。なお、ちふれのトラネキサム酸入り化粧水と乳液はトラネキサム酸が2%入っていますしプチプラなので長くお使いいただけます。
【飲む】
トラネキサム酸の内服薬は術後の抗炎症剤として1週間分だけ保険適応があります。そのあとは美白目的ですので自費となりますが販売しています。通院終了後には維持量でよければ市販のトランシーノⅡをお求めください。
ビタミンC
ビタミンCはメラニンの増加を抑え、コラーゲンの合成を促進します。術後の状態改善に欠かせない成分です。また紫外線による細胞障害を軽減させます。美白、保湿、小ジワ改善が期待できますので、手術と関係なく、ずっと使っていただきたいものです。市販のビタミンCはロート製薬のものが高く評価されています。オバジ、メラノCC、肌ラボはロート製薬の製品です。
【塗る】
当院ではビタミンC85%を油性の基材でスティック状にまとめたものを販売しています。これは経皮吸収型のビタミンC誘導体の中でも最も安定性に優れ、皮膚への浸透性の高い、油溶性ビタミンC 誘導体を85% と超高濃度に配合しています。油性ですので皮膚からよく吸収されます。
なお、緑内障の点眼で眼の周囲が黒ずんで困っている方は、これを塗ってから点眼すれば皮膚の保護になりますし美白効果も期待できます。
メラノCC美容液は活性型ビタミンCとビタミンEが有効成分として含まれるお得なコスメです。抜糸の後から、さらに手術の前から開始して良いでしょう。殺菌作用もありにきびに有効ですので霰粒腫の跡にも使えるでしょう。眼に入らないように注意してください。
無印良品の高濃度美容液ビタミンCは15%入って驚きの良心的価格です。
いささか高額になりますが、オバジC25セラムは市販のもので25%とという高濃度の配合となっています。
当院で扱っているセンシルはビタミンC30%を含むオイルです。驚異的な濃度です。高額ですが2滴くらいで顔中塗れます。ビタミンCが合わない方がいるので、購入前に少し試していただき、その次の来院日に販売しています。手術と関係なく使えます。院長は朝は無印の15%ビタミンC美容液を、夜は30%のセンシルを使っています。
センシルC-30% 希望小売価格22,000円(税込)かなりの割引がありますので院内で確認してください
【飲む】
ビタミンCの内服薬はワカサプリの3000mg入りを販売しています。酸っぱいので3包のお試しもあります。国内での販売の9割以上を中国製が占める中、イギリス産のビタミンCを純度高く保存料なしで作った製剤です。初回は10%引きで、そのあとはネットでもご購入いただけます。当院のパスワードが必要となります。紫外線を全く浴びないとビタミンD不足になるため、ビタミンCとDの製剤が人気だそうです。
市販のものではオバジCインナーリポショット2000mg入りが入手しやすいでしょう。脂溶性で吸収が良いようです。シナールの2000mgなら他の美白成分も入っています。しかし添加物が多くワカサプリより少し割高ではあります。
ビタミンE
ビタミンE は細胞を保護します。ビタミンCと一緒に摂取されるとよいでしょう。
ビタミンEの内服薬は市販のユベラなどをお求めください。
日焼け止め
術後特に3ヶ月は紫外線を避けることがとにかく大切です。
日焼け止めには紫外線吸収剤と紫外線散乱剤いわゆるノンケミがあります。
【科学的な紫外線フィルターとなるケミカル】
肌に対する刺激やアレルギーのリスクがある、クレンジングで落とす必要がある
成分:オキシベンゾン、アボベンゾン、オクトクリレン、メチルベンジルデンカンファー
【物理的な紫外線散乱剤となるノンケミカル】
光を散乱するため白浮きしやすい
成分:酸化チタン、酸化亜鉛
紫外線吸収剤は塗り心地が良いのですが、エネルギーを吸収するためか肌に刺激になることがあります。紫外線散乱剤は光を跳ね返すだけなのでそのようなことは少なく、術後の皮膚には散乱剤が優しいので推奨されます。
ノンケミですと石鹸で落ちますがそうでないとクレンジングを使わないと落ちません。普段化粧をしない方こそノンケミをお勧めします。光を跳ね返すので白浮きしやすい傾向がありますが、当院で扱っていますダーマメディコのプロテクトミルクや資生堂ナビジョンのTAマイルドプロテクトUVはノンケミですが白浮きしにくくウォータープルーフです。
資生堂ナビジョンのものでしたら当院への通院を終了されてもウェブからお求めいただけます。
結論 白浮きしなくてSPF50、PA++++のノンケミカルの日焼け止めがほしい できれば安価で
これを探し続けていますが、条件を満たすものは結局高価になってしまい、ダーマメディコとナビジョンのもの以上が見つかりません。当院で扱っています。
唯一安価なビオレUV水肌記憶は期間限定だそうです。IHADAも素晴らしいですがかなり色がつきます。逆に化粧下地に使えます。
無印の薬用ブライトニングUV乳液は日焼け止め効果が少しだけ弱いですが他の条件を満たしていて安価です。化粧をしない方は顔と体をこれ1本で済ませてよいと思います。ボディは普通クレンジングを使わないですよね。だからボディこそ石鹸で落ちるノンケミが良いでしょう。
男性や化粧しない女性に、顔だけでなくボディこそ、ノンケミで安価な無印の薬用ブライトニングUV乳液を!
瘢痕予防クリーム
瘢痕を予防するクリームは実にさまざまなものが市販されていますので、相性が良いものをお選びになると良いでしょう。
ヒルドイドに代表されるヘパリン類似物質は、炎症が起きたときに過剰に増殖した線維芽細胞を抑制する効果、血液を固まりにくくする効果、血行促進効果が得られます。術後1ヶ月程度から使い始めると引きつれを予防できるでしょう。一部の情報とは異なり、保湿の効果はありません。「ヒルドイドは保湿剤でも、ましてや美容クリームでもありません」なお健康な皮膚に使っても何も起こりません。
市販のアットノンは小林製薬の医薬品です。ヒルドイドと同じ0.3%のヘパリン類似物質が含まれています。安価に入手できますし消炎剤のアラントインも配合されています。アットノンのにきびケアジェルには色素沈着を防ぐ効果もあります。霰粒腫の治りかけで温めると良い時期に有効と思われます。薬局などでお求めください。
コンシーラー
コンシーラーは、傷跡を隠すことができますが、どうしても浮いてしまうので結局広い範囲をカバーする必要があります。そのつもりで色をお選びください。特に普段から化粧をし慣れていない人が使うと浮いてしまいます。そのような方はワントーン濃い色のファンデーションでカバーしてはいかがでしょうか。
ビタミンA
ビタミンAには傷跡の補修をし、細胞を活性化させる役割があります。ビタミンAは紫外線で効果を失うため、夜に使うのが良いでしょう。
市販のものではバイオイル、エンビロンといったものが入手可能です。バイオイルは昔から広く世界中で使われているもので安価です。エンビロンは購入にハードルがあります。トライアルセットで最も弱いモイスチャー1セットを用意しておくと良いでしょう。ネットでのみ購入できます。また無印良品のレチノール誘導体配合美容液は十分濃いのに安価です。もっと強いものについては美容皮膚科におかかりください。
術後の回復に特化した化粧品
セベリア保湿ケアバームは、美容外科でレーザーや手術の後に使われています。他の薬剤とは異なるアプローチで術後の傷をきれいに治します。表皮の基底膜を強めてバリア機能を高め、内出血を減らし、表皮を再生します。傷の保護だけでなく積極的な再生をさせるところが他と異なります。バームなら術直後から傷に直接使えますが、術後2日くらい経過して出血などが落ち着いた頃から始めるのが良いでしょう。バームなのにさらっとしていて、毛穴を埋めるジェル下地のような使い心地です。
術前から使って肌を強化しておくことも有効です。術後は3ヶ月使うことが推奨されています。眼のきわにもお子さんにも使えます。クリームの方が化粧品としては使いやすく、値段も比較的安価です。手術と関係なく赤ら顔やしわたるみ予防に普段使いしている方もいます。
ただし色素沈着の予防はできません。
バーム15ml入り 1本5710円(希望小売価格6800円)
クリーム75ml入り1本7590円(希望小売価格9500円)
【番外編】
当院ではアスタキサンチンジェルを扱っています。
アスタキサンチンは強力な抗酸化力によりコラーゲンの分解を防ぎ、小じわを改善してハリを与えるなどエイジングケアに効果があります。抗酸化力の高さはビタミンCの6000倍、コエンザイムQ10の800倍です。
当院ではアスタキサンチンを市販の15倍の濃度に配合したジェルを販売しています。これは手術後の状態とは関係ないのですが、ポリシーを曲げてお分けしています。
資生堂エリクシールのレチノパワーリンクルクリームは、化粧品の範疇ですが、日本で唯一シワを改善する純粋レチノール(ビタミンA)です。術後1ヶ月くらいから使う意味がありそうです。
ドラッグストアで購入できるものを選ぶときの一般論ですが、化粧品<医薬部外品<医薬品の順で薬効が強いと言えます。そして化粧品会社より製薬会社の方が効き目が強いものを得意とする傾向があります。
院長は上記に挙げたものをメインに毎日丁寧なケアを朝晩おこなっています。食事には添加物を避け、玄米や発酵食品中心にして、体を温め白湯を飲み、カフェインやお酒は飲みません。洗顔や化粧水はナビジョンDR、メイクはセザンヌが好きです。美容液に最もお金をかけています。参考にする美容系Youtuberは、かずのすけさん、こばとも先生です。
手術を機会に美容に興味を持つ方が多くいらっしゃいます。美肌に必要なのは毎日のケアと正しい知識です。高い美容液を買ってたまに思い出したように塗ってもきれいにはなりません。当たり前のことができていない方には、高額の化粧品は売り控えますので、基本のケアをまずやってください。
youtubeでは様々な美容家が肌のケアについて説明をされています。ご覧いただき理解を深めていただけますとより良い手当ができることでしょう。
オリジナルドクターズコスメ
<価格> 令和6年9月現在
VitCスティック85% 8.5g ➡︎ 5,762円
TAトラネキサム酸5%クリーム 10g ➡︎ 7,490円
TAトラネキサム酸5%ローション 50ml ➡︎ 5,762円
AXアスタキサンチンジェル15g ➡︎ 7,490円
既製品
DermaMedico日焼け止め30ml ➡︎ 3,300円
ワカサプリ ビタミンC3000mg ➡︎ 4,320円
センシルC'ensil ビタミンC30% ➡︎ 希望小売価格22,000円(税込)かなりの割引がありますので院内で確認してください
セベリア保湿ケアバーム➡︎ 5,710円
セベリアクリーム➡︎ 7,590円